学校経営

□学校長ごあいさつ 

地域に信頼され、かつ愛される学校を目指します!

 丹生高等学校は、創立98年目を迎える歴史と伝統ある高等学校です。2年後の令和7年度には記念すべき100周年を迎えます。また、平成20年度には福井型中高一貫教育の実践校となりました。平成26年からは、中高一貫教育の対象を越前町内全ての中学校に拡大し、今年は16回目となる連携クラスの生徒を迎え入れたところです。連携クラスと通常クラスが切磋琢磨する関係は、学校に核となる大きな活力を与えており、生徒は、文字通り文武両道で頑張っています。
 さて、本校の校名が由来する丹生郡は、古い歴史と豊かな風土に恵まれたところです。古代の豪族たちが権力を競い、丹生ヶ丘に巨大な古墳群を築きました。奈良時代から平安時代には越知山を中心として、修験道や神仏習合といった宗教の一大拠点となりました。後に織田信長を生む、織田一族が拠点としたのもこの丹生郡ですし、その織田信長や徳川家康がこよなく愛した中世舞曲「幸若舞」の発祥地もこの丹生郡です。
 このように丹生郡は、古くからの歴史と文化の香り高い土地柄ですが、それに加えて海の幸、山の幸、里の幸に恵まれたところでもあります。また、越前焼に代表される伝統産業から、半導体などのハイテク産業まで、様々な産業も息づいております。
 この豊かな故郷、丹生郡の多くの住民から「ぜひこの地域に、子供たちが高い目標を持ってしっかり学べる学校がほしい」との強い要望を受けて本校は誕生しました。現在では丹生郡だけでなく、近隣の福井市や鯖江市、越前市のみならず、他県の中学校からも本校に進学していただけるようになりました。
 その間、約1万7千人余の卒業生を世に送り出し、その中には、元福井県知事の西川一誠様や、元最高裁判所判事の泉徳治様など、著名な方々も多くおられます。また、ホッケーを核とした部活動の盛んな学校としても世に知られており、多くの卒業生がホッケーのオールジャパンの中心選手として活躍してきました。昨年3月の選抜大会では、野球部が21世紀枠にて、本校初となる甲子園出場も果たしたところです。
 現在、学校教育の根幹となる学習指導要領が改訂され、教科書の内容、授業の進め方など、教育環境は大きく変わっています。この変化の大波、大風を、丹生高等学校の飛躍のチャンスととらえ、学校改善に努めてまいります。2年前に着任してすぐに、本校がいかに多くの地域の方々に気をかけていただいているか思い知らされました。この思いに応えるべく、学びの質を高め、生き生きと学校生活を送る生徒の様子を「見える化」することを通して、地域に信頼され、地域により愛される学校づくりを推進してまいります。

令和5年4月  福井県立丹生高等学校
校長  牧野 保彦